ポップでガーリーなイメージの強い東京コレクションですが、大人でエレガンスな雰囲気のコレクションを発表するブランドも揃っています。
かたちは一見シンプルに見えても、凝った素材やテクニックで他との差を図るブランドが目立っていました。
今回はAW15-16東コレ発のエレガンスなブランドをレポートします。
サポートサーフェス
サポートサーフェス
普段ならフェミニンなデザインがブランドですが、今回のコレクションではマスキュリンフェミニンをミックスさせたスタイルが目立ちました。
二つスタイルをミックスさせる事によってよりフェミニンを際立たせ、重厚な大人のエレガンスがカッコいい仕上がりになっています。
ハナエモリ・デザインバイ・ユウアマツ
天津憂氏がデザイナーに就任して2シーズン目のコレクションでした。
グレイッシュなパステルカラーや手の込んだ素材で見せるガーリーとエレガンスの絶妙なバランスが素晴らしいコレクションでした。
ブランドアイコンであるチョウの柄をレーザーカットで描いたレザーのセットアップや、レースをウールとニードルパンチという技術で繋ぎ合わせたり、カラーファーを剥ぎ合わせたブルゾンなど、素材と素材を組み合わせて遊ぶスタイルが目立っていました。
どれも高度なテクニックであり、メゾンの力がこれでもかと押し出されたレコクションでした。
ハウス・オブ・ホランド
ロンドンの老舗ブランドが今シーズンも東京でショーをしました。
日本でのビジネス拡大を狙い海外進出プログラムを活用したもので、国際運輸のDHLがバックアップしています。日本で海外の老舗ブランドがショーをしてくれるのは嬉しい事ですね。
グラフィックパターンをベースにロング&リーンのスタイルが基本になったコレクションでした。
大柄のチェックのコートは計算されたカマイユ配色が美しく、ブロックチェックの刺繍スカートを合わせていました。
異素材ミックスも目立っていて、プリーツやキルティングをチェック地と切り替えたりなどのテクニックが秀逸でした。
アディアム
デザイナーに前田華子氏が「東京を盛り上げたい」との思いでニューヨークで発表したコレクションを東京でも再現しました。
会場には女性ファッション誌の編集長がずらりと並び、百貨店関係者も多く、東コレには珍しい華やかさでした。
彫刻家、名和晃平の作品から着想を得たコレクションはストライプやチェックなどのジオメトリックの要素や、パネル状に繋ぎ合わせた布が目立っていました。
また冨永愛を始めモデルは全員日本人で構成され、映画「もののけ姫」をリミックスした曲がバックミュージックと、東コレとしては珍しい日本を全面押し出したコレクションでした。こういうコレクションをしてくれるブランドがあるのは嬉しいですね。
全体的にチェックなどのジオメトリック柄、異素材を繋ぎ合わせるテクニックが目立っていた東コレのエレガンスブランド。
ポップカルチャーもいいけど、エレガンスな東京はこれからも見てみたいです。