引用元: http://www.fashion-press.net/
今回は今季注目コレクションの一つアディダスとカニエウェストの協業ライン「カニエ・ウエスト✕アディダス・オリジナルズ・イージー・シーズン1」のレポートです。
2011年と2012年に既に二回コレクションを発表しているカニエウェストですが、今季のコレクションについてのインタビューの中で前回のショーの評判はあまり良くなかったと語っています。
今回のショーは前回のショーよりも最新のテクノロジーを使い、今まで新し過ぎて他デザイナーが上手く使いこなせていなかったテクノロジーに、アーティストの姿勢から挑戦した様です。
カニエ自身は自分をデザイナーではないと語り、自分自身のコレクションは自分の周りの友達、妻の周りにある問題の解決策を探るためのコレクションだと語りました。
引用元: http://www.fashion-press.net/
ショーの形式はインスタレーション形式を採用して、規則的に並んだ男女モデルが前進する毎に最前列のモデルが最後尾に移動するというプレゼンテーションを行いました。
どこか今のファッション業界をアイロニックに表現した様な、アーティストである彼らしい方法です。
気になるアイテムのラインナップはアウター、
トップスと共に重量感のあるミリタリーテイストでした。穴の空いたセーター、オーバーサイズのプルオーバーや、カモフラージュプリントも見られました。
その一方で、スタイリングにはストッキング素材のぴったりとしたボディースーツを合わせたり、ボディースーツに防弾チョッキを合わせたコーディネートと、ヌーディーとプロテクトを混在させる絶妙なバランス感覚を発揮していました。
色使いはミリタリー調のオリーブグリーン、グレーなどに加えてキャメルやアッシュブルー使ったアイテムが多かったです。
彼自身はラグジュアリーなファッションハウスからデザイナーのオファーが来ても、今の時点ではノーと言うだろうと語っています。それはラグジュアリーブランドで働くデザイナーを侮辱する訳ではなく、彼の中で、彼の作り出す物は、それが欲しければどんな人でも手に入れる事が出来る物でありたいとの考えから。そういう意味では、ファッションの楽しみをどんな境遇の人にも提供しているZARAやH&Mと似た精神を持っているそうです。最近のデザイナーは新しいものを作ろうと、凝りすぎている。ただ実際に人々が求めているものはもっとシンプルなものなのではと語っていました。
これからも、アーティストとして独自の切り口でファッション界に新しい概念を創り出してくれる予感の彼に注目です。