Made in japanにこだわる国内ブランドの理解できない値段設定と、その裏側に隠れる国の政策の問題点。
誰が悪いわけでもない、打破出来ない現状をまとめてみました。
日本の生産効率と地方工場の現状
ドメスティックブランドに日本製をうたっているメーカーさんは少なくありません。
しかし今、日本の工場が抱えている問題が問題視されています。
まず初めに、海外研修生の雇用体制です。
この話皆さんよく耳にする問題だと思います。
日本の工場には作業するオペレーターは中国、ベトナム、インドネシアの海外研修生に頼っているのが現状です。
海外研修生は仕事で日本に来ています。賃金も最低賃金と歩合制と言った形で雇用されている事が多く、働いて稼いで母国へ3年で帰ります。
研修生は仕事が早いです。効率も良く、スピード重視と行っても過言ではありません。
その様な実態を管理している日本人には決してスポットライトは当たりません。
日本製なのに作っているのは海外の研修生、管理している人間や場所が日本なだけ。
これは国の取り組みと賃金等の仕組みです。
日本人だけで運営する工場ももちろんまだ残っていますが、そのような工場が共通して抱えている問題は、オペレーターの高齢です。
若い人材は、専門学校を卒業後、工場に入る人も少なくないです。
ですが、ずっと工場で一日中ミシンを踏める忍耐力を持っている若い人材ははっきり言って少ないです。
工場だけが悪いわけではない
先ほど述べた海外研修生の実態は、国の政策であり方針である為、工場が悪いわけではありません。
同時に、小口生産でしか生産依頼が出来ないドメスティックブランドにも原因ははっきりあります。
国内ブランドは展示会ベースで進めている所が多く、自然と他社ブランドと生産時期が重なってきます。
その上、小口生産で儲けも少ない工場からすると、工賃を上げざる負えない状況です。
例えば50枚のシャツでも1000枚のシャツでも同じ工程で物事は動きます。
数量が違うだけで、同じ手間がかかります。
小口生産だと、手間はかかる、問題も多い、儲けも少ないの三拍子。
おのずとコストが上がってきます。
その高騰したコストが、製品自体の上代、私達エンドユーザーがお店で買う値段にきっちりと反映してきています。
日本で作る高い製品が良いのか、海外で作る安価な製品が良いのか。
判断は個人に託されますが、海外生産ではある程度の数量が必要になってきます。
ドメスティックブランドは、日本国内で生産せざる負えない状況です。
そんなドメスティックブランドははたしてこの先生き抜いて行けるのでしょうか。
今後の国内生産の行く末は。
問題ばかりではありません。工場もメーカーも知恵を絞り始めています。
今少しづつ変化しているこの態勢についてはまた別の記事にて書かせて頂きます。
今後は、工場を無下にするメーカー、生産効率ばかり言う工場、共に倒れて行くと思います。
結局は人間同士の取り組みです。