引用元: Fashion Headline
グッチの2015AWコレクションは就任後初のショーとなったアレッサンドロ・ミケーレがどの様なラインナップを披露するのか注目を集めました。
トム・フォード就任以来一貫してエレガンスで、女性的なスタイルを貫いていたグッチですが、新デザイナーがどの様にブランドを表現したのか、評判は様々の様です。
今回のショーのテーマは1月のメンズコレクションに続いて、トランジェスター(性差の超越)でした。確かにメンズライクなテーラードスーツなどもあり、一方でチュールレースをふんだんに使った女性らしい装飾なものも登場しました。
またショー全体を通して目立ったのがプリーツの技法です。
冒頭ではプリーツを畳んだレザーのミモレ丈スカートで始まり、パンツの裾からわずかに上がったところからプリーツが入っているなど、プリーツ使いも独特なものが多く、今回のショーの一つのハイライトだと言えます。
まだまだメンズとレディースのミックスは続きます。
メンズライクなものでは、しわ加工の入ったパンツスーツが登場し、フェミニンな古いタペストリーみたいなレトロなフラワープリントをプリーツと組み合わせたドレスまで登場しました。
目立った素材は、全体を通して、柔らかいジョーゼットやシフォンなどです。冬なのに薄手の素材を重ねたりして、服に動きがでるものが多かったです。
今回のコレクションは今までのグッチのコンサバティブなイメージを一新する「コンテンポラリー」を意識して作った論理的に構築されたコレクションでした。
それはグッチのディレクターであるピナト氏が打ち出した、ブランドをもっと成長的で、挑戦的にする。という方向性を上手く表現していた様です。
これが昔からのグッチファンに受け入れられるかは、これからの反応を待たないといけませんが、保守的なデザインが多いと言われているミラノコレクションに、新しい風を吹かせる役割は充分に果たしたのではないでしょうか。
エレガンスを保ちつつ、前衛的なデザインも上手くミックスされていて、普段でも着れそうなデザインなアイテムが多く見れたので、今後のグッチの発展に期待です。